腹腔鏡下仙骨腟固定術ー子宮脱手術

ダブルメッシュ腹腔鏡下仙骨腟固定術のイラスト
ダブルメッシュ腹腔鏡下仙骨腟固定術のイラスト

 腹腔鏡下仙骨腟固定術は、2012年4月に、私どもが(申請代表者:市川雅男)が、日本で始めて申請し、先進医療に認められた最新の手術治療です。

 とはいっても、実は、海外においては、この術式の歴史は古く、開腹手術としては、1950年台から、腹腔鏡手術としては、1990年代に入ってすぐに始まっています。

 したがって、その実施実績は、かなり豊富で、その高い有効性と安全性が示されています。

前壁メッシュのイラスト
前壁メッシュのイラスト
後壁メッシュのイラスト
後壁メッシュのイラスト

私の総合評価 ★★★★ 

  手術時間 3−4時間位

  出血 100ml 時々 

  合併症 術後の尿失禁の増悪の可能性?

  入院期間 術後4−5日で退院

  先進医療として保険適応。

  問題点:

  • 時間がかかる!
  • 術後に、尿漏れの増悪の可能性あり!
  • 長期的に、メッシュビラン等の合併症が起こりうる!

  長所

  • 再発率が少ない
  • 様々な婦人科疾患の合併に対しても、柔軟に対応
  • 手術時に、子宮体部切除、卵巣切除(本人の希望時)によって子宮体癌、卵巣癌の心配が無くなる。


 この術式は、子宮脱に対して非常に適している。膀胱瘤に対してもかなりの範囲で対応。腹腔鏡という手段によって、あらゆる婦人科疾患にも対応できら汎用性の高い術式である。また、腟式アレンジを加える事により、あらゆる状態の脱に対応可能。ただし、内視鏡手技はかなり難しいので、誰でもすぐに実施できる手術ではない。したがって、この術式の経験豊富な施設で手術を受けることが望ましい。